こんにちは、いちごです。
3月6日の日曜日、東日本大震災から11年を前に、
FUKUSHIMA-DEMO(フクシマ・デモ)が行われました。
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FUKUSHIMA-DEMO |
FUKUSHIMA-DEMO
FUKUSHIMA-DEMOは、原子力発電所の稼働停止とクリーンエネルギーへの転換、そして環境保護を訴えるデモです。
Stuttgart /シュトゥットガルト郊外にある原子力発電所、
Neckarwestheim 2 /ネッカーヴェストハイム第二原発前で行われました。
私は今年もお世話になっている方に誘っていただいて、昨年に続き2回目の参加となりました。
昨年の様子はこちら
ドイツの原子力発電所の稼働状況
現在、ドイツで稼働中の原子力発電所は3基あります。バイエルン州のIsar 2、ニーダーザクセン州のEmsland、そしてバーデン・ヴュルテンベルク州のNeckarwestheim 2で、
全て2022年末までに停止する予定です。
しかし最近のウクライナ情勢により、これまで頼りにしていたロシアからのエネルギー供給が見込めなくなったことを受け、国内の原子力発電の見直しの話も出ています。
原発停止の延期や再稼働の可能性も高まっているのが現状です。
デモ行進
デモは13時に、ネッカーヴェストハイム第二原発の最寄駅、Kirchheim am Neckar /
キルヒハイム・アム・ネッカーで始まりました。
シュトゥットガルト中央駅から電車で30分ほどで行くことができます。
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さまざまな旗を振る人たち |
子どもからお年寄りまで多くの方がいましたが、やはり年配の方が多い印象。
私と同じ20代くらいの若い人はあまり見ませんでした。
また中高生くらいの子が数人集まって、「Fridays for future /未来のための金曜日」の旗を掲げていました。
政党などの団体も多数参加しています。
音楽のパフォーマンスの後、13時30分すぎにデモ行進がスタート。
駅から原子力発電所まで歩きます。
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出発! |
途中、日本語とドイツ語の「原子力?おことわり」の旗が掲げられていました。
多くの参加者がこの黄色い旗や缶バッチを持っていました。
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「原子力?おことわり」の旗
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その先には、放射線の危険性を示す黄色と黒色の旗。
中にはウクライナの旗もありました。
今回のデモでは、ウクライナ紛争を始めたロシアのプーチン大統領への非難と早急な停戦、そしてロシア兵のウクライナ撤退も訴えています。
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ウクライナの旗(右端) |
最後の坂道に来ると、原子力発電所が見えてきました。
白いドーム状の建物から、煙がもくもくと上がっています。
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原子力発電所 |
発電所の周りには畑が広がっています。
危険な施設があるとは思えないほど、とてものどかな場所です。
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発電所周辺 |
30分ほどで、会場である原子力発電所の駐車場に到着しました。
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会場到着 |
発電所の周りには、原発に反対する人たちのさまざまなメッセージが書かれていました。
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メッセージの書かれた横断幕 |
舞台では、原発の危険性を訴えるスピーチが行われました。
日本人の代表の方も登壇し、京都府と周辺地域の脱原発のネットワーク「バイバイ原発3・12きょうと」さんからのメッセージをドイツ語で読まれていました。
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スピーチの様子 |
このスピーチの後、私たちは電車の時間があったので少し早めに会場を後にしました。
今回のデモには、総勢500人もの参加があったそうです。
以前よりは減ってしまっているのかもしれませんが、
震災から11年経ってもこれだけの人たちが原発まで足を運び、反対を訴えています。
また現在は、ウクライナの原子力発電所がロシア軍に占拠されているという報道や、ロシア軍が核攻撃を示唆していることもあり、
原子力や核に対し多くの人が敏感になっていることも影響したようです。
しかし残念なのは、日本人の参加者が把握できただけでも私含めてたったの4人だったこと。
バーデン・ヴュルテンベルク州やシュトゥットガルトにはたくさんの日本人が住んでいるはずなのに、日本で起きた事故なのに。
日本では現在も、福島原発の処理水(汚染水)が海洋放出されようとしていたり、
各地の原発が再稼働したりと様々な問題を抱えていますが、
それを止められないのは、私たち市民の当事者意識が低くなってしまっているからなのかもしれません。
デモ行進中、原発が見えてきた時、私は一瞬足が止まりました。
煙を吐き出し続ける真っ白で巨大な発電所。
もし今、爆発したら?放射能が漏れ出したら?
逃げられないことに恐怖を感じ、急に不安でいっぱいになりました。
11年前のあの日、東京にいた中学生の私は、学校から帰ってずっとテレビを見ていました。
地震、津波、原発の水蒸気爆発、放射能汚染、次から次に入ってくる恐ろしいニュースに、あの時もただただ不安でした。
もし私が今も日本で暮らしていたら、震災当時のことを思い出すことはなく、忘れていっていたと思います。
でもここに来て原発を見るだけで、記憶が蘇って、こんなにも辛くなる。
どんな理由であっても、原発だけはやめてほしい、あの時の不安な気持ちはもう二度と経験したくないと強く思いました。
今回参考にしたページはこちら
BMU /連邦環境・自然保護・原子力安全省
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