刑務所があった山に登って〜ホーエンアスペルグ要塞/Festung Hohenasperg〜
こんにちは、いちごです。
3月になり、私たちの住むStuttgart /シュトゥットガルトは暖かく過ごしやすい日が続いています。
そこで今回は、お出かけスポットをご紹介。
Festung Hohenasperg/ ホーエンアスペルグ要塞
をお散歩しました♪
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| 今回のお供一匹 |
訪れたのは昨年秋。
道中のLudwigsburg/ルートヴィヒスブルクには大きなかぼちゃのオブジェがありました(^O^)
ホーエンアスペルグ要塞/Festung Hohenasperg
シュトゥットガルトから車で30分のところにある小さな町、Asperg /アスペルク。
のどかな住宅地の背景に一際目立つ大きな山があり、山上には石造りのFestung Hohenasperg /ホーエンアスペルグ要塞が見えます。
Googleマップで「ハイキングスポット」と書いてあったこの場所。
車で近くまで来ていたので、ドライブついでに山へ登ってみることにしました!
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| 駐車場からの景色 |
車で山への坂道を登り、駐車場へ到着。
すでにここから良い景色が見えて、山頂の眺めに期待が膨らみます(^ ^)
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| Löwentor /ライオンの門 |
門の中央に、立派なライオンの顔がついています。
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| 狭い坂道 |
門をくぐると、急カーブの狭い上り坂。
敵陣から簡単に攻められないように登りにくい構造になっています。
石造りの壁は古そうですが、崩れもなく綺麗に残っています。
石橋を渡ります。
橋の下はこんなに深い!
空堀になっていて、一度落ちたら戻ってこれないでしょう…!
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| 古い通信塔と鉄条網 |
敷地の中には古そうな通信塔、その手前には鉄条網(有刺鉄線?)が引かれ、なんだか物々しい雰囲気。
何も下調べせずにこの山へ来たので、どこまで入って良いのか、少し不安になりながら塔の中へ進みました。
塔の壁には等間隔に小さな穴があり、ここから外を監視したり、銃などで攻撃できるようになっています。
塔を出ると、古びた背の高い建物に囲まれた細い道、その前には数人の警察官。
警察関係の施設のようです。
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| 見晴台 |
石畳の坂道を上りきると、これまでの重々しい雰囲気から一転、開けた見晴台に出ました。
その景色は・・・
手前には家々、そしてずーっと奥まで草原と畑。
青い空が広がっています。
山に囲まれたシュトゥットガルトと違ってこの辺りは平野で遮るものもなく、遠くまで見渡せます。
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| のびーっとしたくなる |
本当に気持ちが良くて、深呼吸したくなる場所。
こんなに見晴らしのいいところは久しぶりです。
ちなみにここにはビアガーデンもあり、夏のシーズンはビールやアスペルクの地元のワインも楽しめます♪
要塞の正体
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| 高い壁 |
ビアガーデンの横の小さな建物のアーチをくぐって、まだまだ先へ。
3メートルほどの高い壁の横を歩きます。
上には鉄条網が付けられて、簡単には入れないようになっています。
途中で壁が低くなっているところがあり、少しだけ中を覗けました。
敷地の中の地面は私たちがいるところよりかなり低くなっていて、家が建っています。
横には頑丈そうなコンクリートの壁。
外から中へ入れないのではなく、中から外へ出られないよう。
そう、ここは・・・
もとは刑務所だったのです!
ホーエンアスペルグは古くから重要な場所であり、紀元前のヨーロッパ石器時代にはすでにケルト人の集落となっていました。周辺にはケルト人墓地が多数見つかっています。
500年頃にはフランク族の邸宅に、その後は山城、アスペルグの伯爵の邸宅、要塞を経て、中世後期からは刑務所、収容所として使用されてきました。
ここには多くの著名な政治犯が投獄され、
1280年のGraf Hartmann II. von Gröningen /ハルトマン2世・フォン・グリューニンゲン伯爵をはじめ、16世紀以降はユダヤ人商人家系出身の宮廷銀行家、Joseph Süß Oppenheimer /ヨーゼフ・ズュース・オッペンハイマーや詩人・音楽家のDaniel Schubart /ダニエル・シューバルト、経済学者Friedrich List /フリードリヒ・リストなどがいます。
その多くが反君主制や反政府的な立場をとった者で、不当な拘束でした。
ナチス・ドイツ時代にはヒトラー反対派の活動家たちが投獄されたほか、ロマ人(ジプシー)がここへ集められ、東の収容所へ移送されました。
現在はBaden-Württemberg /バーデン・ヴュルテンベルク州の刑務所病院となっており、精神科、心療内科をはじめ内科、外科、婦人科も備えた総合診療を行っています。
病院の敷地は関係者以外は立ち入れませんが、外側(私たちが歩いてきたところ)はハイキングエリアとなっており、自由に散策できるようになっています。
“Hohenasperg – Ein deutsches Gefängnis”/ 「ホーエンアスペルグ・ドイツの刑務所」博物館もあり、政治犯として捕えられた囚人たちの生涯を知ることができます。
4月〜10月に開館しています。
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| 「ヴュルテンベルクで最も高い山」 |
このような歴史から、アスペルグには „Württembergs höchster Berg“/「ヴュルテンベルクで最も高い山」という言葉があります。
山を登るのは5分もかかりませんが、長期間収容されるため降りるには何年もかかるという意味です。
山頂の美しい眺めの裏に、罪のない囚人たちの終わりの見えない苦悩と悲しみがあったことを知り、私もぽめすくんもショックを受けました…。
そして現代もなお、世界中で人権活動家や民主化活動家、ジャーナリストなどが政治犯として逮捕、収監されていると思うと胸が痛みます。
このような方々の自由な活動や尊厳が守られる社会になることを願うばかりです。
ホーエンアスペルグの詳しい歴史は、入り口の塔の前にパネルで展示されています。
ハイキングだけでなくドイツの歴史も学ぶことができてよかったです。
駐車場からの上り坂はそんなに大変ではないので、気軽に歩くことができますよ。
暖かい日のお散歩に訪れてみてくださいね。
関連書籍(Amazonより)
中野剛志
ヘルムート・G・ハージス 著 / 木庭 宏 訳
参考にしたページ
Stadt Asperg /アスペルグ市
Museum Hohenasperg / ホーエンアスペルグ博物館
シュトゥットガルト近郊のその他のおでかけスポット
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