ドイツ鉄道が1週間休止する理由〜2024年1月24日−29日〜

こんにちは、いちごです。

つい2週間前、ドイツ全土の3日間にわたる公共交通機関のストライキについて書きました。

【新年から64時間のストライキ〜2024年1月10日−12日〜】

それに続き、今日からは

ドイツ鉄道で約1週間ストライキが行われます！

再びGDL-Streik

今日、2024年1月24日（水）午前2時から29日（月）18時まで、ドイツ全土で大規模ストライキ「GDL-Streik」が行われます。

前回と同じ、Gewerkschaft Deutscher Lokomotivführer(GDL)/ドイツ鉄道機関士労働組合が発表しました。

長距離鉄道（ICE、IC、EC等）では約80％の運行がキャンセルされ、地方公共交通機関（IRE、RE、RB、Sバーン）でも運行が停止・減便されています。

貨物列車に関しては、すでに昨日1月23日(火)18時からストライキがスタートしています。

ストライキ？それとも長めのクリスマス休暇かな？
（クリスマスバージョンのUバーン・2023年）

GDL /ドイツ鉄道機関士労働組合の要求

GDL /ドイツ鉄道機関士労働組合は、前回と同様に、

・労働時間を週38時間から 35時間に短縮し、賃金を全額補償すること

・賃金の月額555ユーロの増額とインフレのための補償ボーナス3000ユーロ

を要求しています。

今回の1番の争点は、週の労働時間の短縮について。

ドイツ鉄道側は、給与全額補償で労働時間を1時間短縮する代替案を提示しましたが、和解には至りませんでした。

シュトゥットガルトの公共交通機関

私たちの住むStuttgart/シュトゥットガルト周辺地域では、以下の鉄道で運行が停止・減便されます。

１、ドイツ鉄道（DB）運行の長距離交通（ICEなど）

２、ドイツ鉄道（DB）運行の近距離交通（RE、RB、IRE、MEX）

　　シュトゥットガルト近郊では以下の列車に影響があります。

• RE5 (Friedrichshafen – Stuttgart) 
• IRE6 (Aulendorf – Tübingen – Stuttgart) 
• RB14 (Rottweil/Freudenstadt – Stuttgart) 
• MEX19/90 (Schwäbisch Hall-Hessental – Stuttgart) →各駅を繋ぐ電車が緊急ダイヤで運行の可能性あり
• IRE200 (Ulm – Wendlingen)→各駅を繋ぐ電車が緊急ダイヤで運行の可能性あり
• RB64 (Oberlenningen – Kirchheim (T))
• RB11 (Kornwestheim – Stuttgart-Untertürkheim) 
• RB63 (Herrenberg – Tübingen – Bad Urach)→ 各駅を繋ぐ電車が緊急ダイヤで運行の可能性あり

３、Sバーン

• S1路線では限定的に運転が行われています。
• S60路線のSchwabstraße 駅とEhningen 駅間では、金曜日までは毎日20時まで毎時運行しています。

Uバーン、バスはストライキはありません。

またSバーン路線工事のための代替バスも通常通り運行しています

• SEV1 (Stuttgart Hauptbahnhof–Stuttgart-Vaihingen)
• SEV3 (Stuttgart Hauptbahnhof–Stuttgart Flughafen/Messe)
• S1E (Stuttgart-Vaihingen–Herrenberg) 
• S2E (Stuttgart-Vaihingen–Filderstadt)

ストライキ期間の乗り換えはVVSのアプリ、„VVS Mobil“で確認できます。

またドイツ鉄道は無料のストライキホットライン、【08000 99 66 33】を開設しています。

Flixtrain/フリックストレイン、またFlixbus/フリックスバスは通常通り運行しています。

予約にもまだ空きがあるそうです。

Flixtrainについて

【ドイツの格安列車、FlixTrainに乗ってみた！】

ストライキが法規制される可能性も

重要なインフラである公共交通機関。

旅客輸送だけでなく貨物輸送も止められているため、ストライキはドイツの産業にも大きな影響を及ぼします。

専門家によると、ドイツ全土の鉄道ストライキによる経済損失額は一日あたり約1億円。

期間が長くなるほどそのコストは倍増し、約1週間続く今回の場合では10億円近い損失になるとの見方もあります。

またドイツの鉄道がストップすることで、陸続きである近隣のヨーロッパ諸国にも重大な損害を与えると予想されています。

今後このようなストライキを防止するため、議会では法律を強化するよう求める声もあります。

CDU党（ドイツキリスト教民主同盟）のGitta Connemann 議員は、

「エネルギー供給や救急サービス、鉄道、空港などの分野においてはストライキは最後の手段でなければならない」と述べています。

私の周りの人たちを見ると、昨年から続く鉄道ストライキに怒るというよりは「またかぁ」と呆れつつ、

予定を変更するなど対応は迅速で、もう慣れてしまったようなところもあります(￣▽￣;)

今回は1週間という長さに加え週末も丸かぶりしているため、非常に非常な状態ですが、

なんだか私たちの感覚も麻痺してきているような気もします…笑

ドイツで時間通りに電車が動く日は来るのでしょうか・・

今回参考にしたページ

・Streik bei der GDL - betroffen sind S-Bahnen und Regionalzüge der Deutschen Bahn

VVS

・Flixtrain

・Lokführer beginnen Streik im Personenverkehr

tagesschau

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