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ビール祭りでノロウイルスの大規模感染、傷害未遂事件も〜Stuttgarter Frühlingsfest /シュトゥットガルト春祭り・2024〜

こんにちは、いちごです。 私たちの住むStuttgart /シュトゥットガルトでは、先月からビール祭りがスタートしました。 しかしその初日、 会場でノロウイルスの大規模感染が発生していたことが明らかになりました。 第84回  Stuttgarter Frühlingsfest /シュトゥットガルト春祭り Stuttgarter Frühlingsfest/シュトゥットガルト春祭りは、Bad Cannstatt /バート・カンシュタットの Cannstatter Wasen で開催されるヨーロッパ最大級の春祭りで、昨年は140万人以上が訪れました。 2024年は4月20日〜5月12日の約3週間の日程で、会場には移動遊園地や巨大ビールテント、ビアガーデンなどがあり、様々なアトラクションやドイツビールを楽しむことができます。 第84回 Stuttgarter Frühlingsfest /シュトゥットガルト春祭り ノロウイルス大規模感染の発生 ノロウイルスの大規模感染が起きたのは、開催初日の4月20日土曜日。 この日に来場した数百人もの人々が下痢や吐き気、嘔吐の症状を訴え、現在では800人以上の感染が確認されています。 はじめは食中毒が疑われましたが、シュトゥットガルト市によれば会場で販売されていた食べ物やドリンクには問題がありませんでした。 保健所は人から人への感染の可能性が高いとの見方を示しており、その感染源が会場の従業員かゲストであったのかは不明としていますが、ビールテントの一つ、Göckelesmaierの中央エリアから広まったと推測しています。 感染場所とされたGöckelesmaierのビールテントはすぐに徹底的に消毒が行われ、現在もオープンしています。市や行政機関と協力し、保健所によるノロウイルスの食品検査は全て陰性です。 また代表者は、従業員によってノロウイルスが持ち込まれた形跡はないと発表しています。 傷害未遂事件も発生 またその翌週の4月27日土曜日の21時頃、同じくこのビール祭りの会場で、男が刃渡り50cmのナタを持って暴れる事件が発生しました。 犯人はRheinland-Pfalz /ラインラント=プファルツ州出身の19歳。 会場の観覧車近くで集団のグループと口論になり、隠し持っていたナタを取り出したと見られます。 犯人はナタで地面を叩き、人混みの

10年経っても終わらない!ドイツの駅再開発〜Stuttgart 21/ シュトゥットガルト21・解説編〜

こんにちは、いちごです。

前回の記事で、現在再開発が行われているStuttgart Hbf /シュトゥットガルト中央駅の建築現場を見学したことを書きました。


この公開見学会では、通常は立ち入り禁止となっている建設現場を見学できるほか、
再開発事業のパネル解説も行われていました。
工事によって中央駅が新しくなるだけではなく、路線が大きく変更され、空港までたった6分で行けるようになります!


ということで今回は、

駅再開発事業・Stuttgart 21/ シュトゥットガルト21

ついて、ご紹介したいと思います!


10年経っても終わらない!ドイツの駅再開発〜Stuttgart 21/ シュトゥットガルト21・解説編〜
シュトゥットガルト中央駅・工事見学会の様子



Stuttgart 21/ シュトゥットガルト21の内容

Stuttgart 21プロジェクトの大元となるシュトゥットガルト近郊の交通インフラ計画は1980年代から始まり、
さまざまな調査、決議を経て2010年にメインの工事が開始されました。

この駅再開発事業・Stuttgart 21のポイントは、
  • 中央駅のホームが地下に新設され、頭端式から通過式になる
  • 地下トンネルと線路が新たに建設
  • 現在のホームや線路は撤去され、都市開発用地となる
  • 中央駅駅舎のリノベーション(詳細は前回の記事より)
  • Sバーン(近距離交通)に新しい駅ができる
などなど。

他にも、市内や近郊の駅が改装、改築されたり、周辺の道路が整備されるなど、大規模なプロジェクトとなっています。
近隣都市や空港などへのアクセスが良くなるだけではなく、
市民の移動を自動車から公共交通機関にシフトさせ、環境保護に繋げる狙いもあります。

ポイントの内容について、詳しく見ていきましょう(^O^)


中央駅の頭端式ホームが通過式へ

Stuttgart 21のメイン事業は、前回の記事でもご紹介した、シュトゥットガルト中央駅地下にできる新しい通過式ホームです。

現在使われているのは「頭端式ホーム」と言って、まさに車庫のような形のホーム。線路の先に車止めがあり、駅舎内で行き止まりになっています。
到着する電車はホームに頭から進入し、発車する際はお尻側から出ることになるので、到着の前と後で電車の進行方向が逆になります。

新たに建設中の「通過式ホーム」は、日本によくある形のホームです。
電車はホームをそのまま通り抜けられるようになっていて、線路は次の駅まで伸び続けています。


10年経っても終わらない!ドイツの駅再開発〜Stuttgart 21/ シュトゥットガルト21・解説編〜
頭端式ホーム(ミュンヘン中央駅)

シュトゥットガルト中央駅の写真がなかったので、ミュンヘン中央駅の頭端式ホーム↑
写真右側、線路が行き止まりになっているのがわかります。

頭端式の場合、ホームへの出入り口が一方向(一つの方角)に集中しているので
駅に停車するために、電車は入り口の方角までわざわざ迂回しなければなりません。

そこでホームを通過式にすることで、迂回分の線路を省略でき、到着時間を早めることができます!




地下トンネルと線路が新たに建設

中央駅のホームを通過式にすることで、線路の向きが大きく変わります!

10年経っても終わらない!ドイツの駅再開発〜Stuttgart 21/ シュトゥットガルト21・解説編〜
進行方向の変更(ITSより)

現在の線路は黄色の矢印の方角に敷かれていて、写真左下の駅舎(青枠)に垂直にぶつかっています。
頭端式なので、駅舎手前で停車後、来た方向に引き返します。

そして、薄い白色の部分が新・地下ホームです。
新たな線路は駅舎と並行に設置され、電車は赤い矢印の方向に走るようになります。




このようにホームの向きが90度も変更されるので、路線が全く新しくなります!

10年経っても終わらない!ドイツの駅再開発〜Stuttgart 21/ シュトゥットガルト21・解説編〜
新路線・トンネルの図(ITSより)

(写真はクリックで拡大します)
写真左側、黄色枠の部分がシュトゥットガルト中央駅。
赤い線で繋がれているのが新しい線路で、点線の部分はトンネルになっています。






10年経っても終わらない!ドイツの駅再開発〜Stuttgart 21/ シュトゥットガルト21・解説編〜
シュトゥットガルト中央駅周辺(拡大)

シュトゥットガルト中央駅(黄色枠)からは、合計5本の地下トンネルが建設されます。

左から、
  • Tunnel Feuerbach /フォイアーバッハ・トンネル
  • Tunnel Bad Cannstatt /バート・カンシュタット・トンネル
  • S-Bahn-Tunnel /Sバーン・トンネル
  • Tunnel Ober- und Untertürkheim /オーバーテュルクハイム、ウンターテュルクハイム・トンネル
  • Fildertunnel /フィルダー・トンネル

Fildertunnel /フィルダー・トンネルの先にシュトゥットガルト空港があり、そこにもう1本、Flughafentunnel /空港トンネルが新設されます。





シュトゥットガルト中心部は山に囲われているため、これまでの線路は山を上り下りしたり、麓の周りに沿うように敷かれていました。
しかしトンネルを掘って線路を繋げることで、移動距離と時間を大幅に短縮することができます(^ ^)


10年経っても終わらない!ドイツの駅再開発〜Stuttgart 21/ シュトゥットガルト21・解説編〜
Fildertunnel /フィルダー・トンネルITSより)

シュトゥットガルト中央駅と空港を結ぶ Fildertunnel /フィルダー・トンネルは、長さ約9.5km。
山中のトンネルを登りながら進み、高低差は153mにもなるそうです。




この新しいトンネルで、どのくらいの時間短縮が見込めるのかというと…

10年経っても終わらない!ドイツの駅再開発〜Stuttgart 21/ シュトゥットガルト21・解説編〜
移動時間の比較(ITSより)

上段の赤い線が現在の移動時間、下段の濃い赤の線が新たな移動時間です。

上から3行目、シュトゥットガルト中央駅からシュトゥットガルト空港・メッセ駅まで、
現在は27分かかるところが、将来トンネルを使うことでたった6分で行けるようになります!
これはとても便利!

そして4行目、近隣都市Ulm /ウルム中央駅からシュトゥットガルト空港までは、109分が28分に!1時間以上も短縮されます。
ウルムに住む人たちにとっても空港が近くなり、利用しやすくなりますね(^O^)


10年以上続く工事の裏では、シュトゥットガルトと周辺の街の大改革が行われていました!
特に車を持っていない人にとっては、通勤・通学、そして旅行にも、電車を利用しやすくなるのは本当にありがたいこと。
工事が完了するのは2025年、まだ少し先ですがとても楽しみです!


さて長くなってしまいましが、次回は最終回!
線路の跡地の開発と、私たちがよく利用する近距離交通・Sバーンについて。
こちらも新たなトンネルで繋がれ、車両も新しくなります。
新しい駅も一足先に覗いてきました!
見学会でゲットしたSバーングッズもご紹介します(°▽°)


続きはこちら


今回参考にしたページはこちら
DB/ドイツ鉄道


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