こんにちは、いちごです。
先日、家の郵便ポストに一枚の紙が入っていました。
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なにかの宣伝? |
表面には、
Jetzt kommt es auf uns alle an.
「今、私たちに全てがかかっている。」と書いてあります。
今週日曜日に迫るドイツの連邦議会選挙の投票の呼びかけでした。
ドイツ連邦議会選挙
本来であれば今年10月までの任期だったSPD党(ドイツ社会民主党)のオラフ・ショルツ首相。
しかし昨年秋に次年度予算案などを巡る対立から3党の連立政権が崩壊し、12月には首相の信任投票が否決され、議会の解散が決定。
これにより、今年2月23日に総選挙が行われることになりました。
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各党の選挙ビラ |
極右政党の躍進
現在ヨーロッパでは右翼・右派政党が台頭し、ドイツでは極右政党AfD党(ドイツのための選択肢)が支持を広げ、今回の選挙でも大きく票を伸ばすことが予想されています。
しかしAfD党の過激な政策や発言に反発する市民も多く、各地では反極右デモが行われています。
私たちの住むStuttgart /シュトゥットガルトでも反極右デモが開催され、昨年私も見に行ってきました。
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道路にも、政党のPR!(緑の党) |
ビラの内容
Jetzt kommt es auf uns alle an.「今、私たちに全てがかかっている。」
と書かれたビラの裏面を見ると、
Deshalb am 23. Februar wählen gehen.
「だから、2月23日は選挙に行こう」
Aber nicht die AfD.
「でもAfD党ではない」
と書かれていました。
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ビラの詳細 |
先を読んでいくと、
「選挙に行かない人は、(結果的に)AfD党を強くするということになる。
もしAfD党のような右翼政党が選挙で選ばれることになれば、私たちはすべてを失います。
特に被雇用者、女性、シングルファザー/マザー、こども、賃借人(賃貸住居の入居者)、貧困の脅威にさらされている人、障がいのある人、移住者」
その理由も記されています。
「AfD党で、あなたは次のものを受け取ります
・より少ないお金…(AfD党は)最低賃金の引き上げをしない!
・より高い家賃…(AfD党は)賃貸料の引き上げを抑制しない!
・不平等…(AfD党は)超大金持ちの人たちの財産や相続に税金をかけない!
・社会保障と労働者の権利の撤廃
・時代遅れの家族像に戻す
・民族主義的な差別的な考え…(AfD党は)何百万人もの(移民・難民の)強制送還をする
・ヨーロッパを敵視する政治…(AfD党は)仕事・雇用先を全滅させる
・気候災害を認めない…(AfD党は)環境保護法を廃止する」
これらはすべて、AfD党のマニフェストや過去の議員の発言から抜粋しています。
「AfD党は私たちの問題の解決にはなりません。
選挙へ行ってください、でもAfD党には投票しないで!」
最後には、
「民主主義は少しずつ消えていきます…そして突然無くなります」
と、恐ろしい言葉で締めくくられていました(*_*)
極右政党に反対し、民主主義と人権のために活動しています。
移民・難民排除のAfD党
ドイツ国籍を持たないいちごとぽめすは、今回の選挙に投票できません。
そしてもしAfD党が政権を握った場合、滞在許可証(ビザ)を持っていても税金を納めていても「移民」であるため、強制送還させられる可能性があります。
幸い今はまだいちごぽめすには日本に実家があり、帰る場所があります。仮に完全帰国をしても安心して過ごせる場所があり、生活を立て直すことができるでしょう。
でも母国にそのような安全や保障がなかったり、そもそもドイツを母国として生きる「外国にルーツがある国民」や「移民・難民」がたくさんいるわけで…
実際に私の友人とその弟は、お母さんがイタリア人、お父さんがドイツ人で、ドイツで生まれ、ドイツ国籍を持っています。
二人のお母さん方のおばあさんとおじいさんは、イタリアから労働移民としてドイツに来て住み始めたので、お母さんもドイツで育ってきました。
彼らの母国はドイツです。
しかしもしAfD党が政権を握り、移民難民排除の政策がエスカレートすれば、完全なドイツ人の血でない友人と弟、お母さんはドイツから追放されるかもしれません。
そのうえ現在はイタリアでも右派内閣となっていて、AfD党と同じように移民・難民の強制排除となれば、友人と弟はイタリアにも住めなくなってしまうかもしれません。
友人とご家族はドイツの選挙に投票できますが、それでも選挙結果がどうなるか、気が気ではないそうです。
いつの間にか、アメリカに次ぐ世界第2位の移民大国となってしまったドイツ。
移民、難民の犯罪や問題は多く、見過ごせないのはもちろんですが、彼らの一斉排除がドイツ国民にとっても大きなマイナスを与えるのは確かです。
以前、シュトゥットガルトの市長選挙について記事を書きましたが、今回はそれとはまた違ったドイツの選挙運動を見ることができました。
今回は「AfD党」と政党名を名指ししていること、ビラ作成・発行元が市民団体であり、そしてSNSなどのインターネットではなく、わざわざビラを一軒一軒ポストに入れてまわっている点が特徴的でした。
それだけシュトゥットガルト周辺の市民たちは、極右政党の躍進に危機感を抱いているようです。
いちごとぽめすはただただこの選挙を見守るしかできず、良い方向に社会と政治が向かうことを願うばかりです。
ドイツの選挙活動について
読んでいただきありがとうございました!
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間違った認識です。Afdの正式に上げている内容には外国籍の人間をドイツから追い出すという内容は実際には書かれていません。違法で滞在していない限り追われることはありません。左寄りのメディアに踊らされてはいけないです。正確な情報を得るためにはドイツだけでなくスイス、オーストリアなどのニュースに目と耳を傾けるべきです。
返信削除不法難民が増えれば増えるほど、そして彼らが悪を重ねるほど外国人は悪いと思われます。
匿名様。コメントありがとうございます。確かにスイス、オーストリアのニュースは見ていませんでした!今後はそれらもチェックしていこうと思います!
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