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コロナ政策中止で市民の受け皿に!?〜ドイツの市長選挙・立候補者編4と日本との比較〜
市長選・概要
立候補者編
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第5回の今回は、
立候補者編その4!
市長選挙に立候補した14人の方のうち、名簿の順番で13、14番の方を紹介します(^ ^)
私が街で見つけた選挙ポスターの写真も貼っておきます!
立候補者一覧
1. Marian Schreier
2. Dr. Frank Nopper
3. Dr. Malte Kaufmann
4. Hannes Rockenbauch
5. John Heer
6. Friedhild Anni Miller
7. Issam Abdul-Karim
8. Marco Völker
9. Martin Körner
10. Werner Ressdorf
11. Sebastian Reutter
12. Veronika Kienzle
13. Dr. Ralph Schertlen
14. Michael Ballweg
13. Dr. Ralph Schertlen(無所属)
51歳、シュトゥットガルト出身。
Uni Karlsruhe/カールスルーエ大学で電子工学を学び、博士号を取得しました。
2003年から研究開発エンジニアとしてBOSCH/ボッシュで働きながら、
2009〜2015年はDuale Hochschule Baden-Württemberg/バーデン=ヴュルテンベルク・デュアルシステム大学で講師を努めます。
また、フィットネストレーナーでもあります。
2014〜2019年は、シュトゥットガルト市議会の選挙協会の評議員を務めていました。
2012年のシュトゥットガルト市長選にも立候補しています。
Dr. Ralph Schertlen |
市長として取り組みたい政策は、
インフラと市民サービスの向上、
行政機関の労働環境改善、
住居を増やす、
交通渋滞をなくす、
文化、スポーツ、森林保護。
モットーは
「Stuttgart aufwerten
/シュトゥットガルトをランクアップ」
ポスターにもこの言葉が書かれています。
電気工学を学びボッシュで働いていて、産業都市シュトゥットガルトっ子らしい経歴をもつSchertlenさん。
政党無所属であることにこだわりがあり、既得権益に依らない政治を目指しています。
選挙協会の評議員として市議会に関わっていたので、政党と議員との関係に何かを感じたのかもしれません…(゚o゚;
行政機関の立て直しを図る政策が特徴的です!
14. Michael Ballweg(無所属)
45歳、Wertheim am Main/ヴェルトハイム・アム・マイン出身。
1999年からIT 企業を経営しています。
シュトゥットガルトとベルリンで、国や州のコロナ政策に反対する「Querdenken 711」を発足し、デモを行なっています。
Michael Ballweg |
市長として取り組みたいことは、
車の速度取締りカメラを危険な場所にのみ設置する、
スーパーマーケットとフードバンクの協力、
近距離交通の無料化、
中小企業の税金控除、
行政のデジタル化。
ポスターには、
モットーは
「Gestalten statt verwalten.
/管理ではなく設計する。」
脱コロナ政策を主な目的としているBallwegさん。
ドイツでは、電車やスーパーなどの公共の場ではマスク着用義務があり、守らない場合には罰金が課されます。
また今月からレストランやカフェ、バーなど飲食店の店内サービス禁止(テイクアウトとデリバリーはOK)、映画館や劇場の閉鎖など、厳しい措置が取られています。
これらの政策に反対する市民も一定数いるので、その受け皿となりそうです。
どのくらいの票を獲得できるのか、注目したいところです!!
さて、これまで4回の記事に渡って14人の市長候補を見てきました!
・立候補者の多さ
1、立候補の際の供託金制度がない
2、EU国籍保持者にも被選挙権がある
3、州都である
・立候補者の年齢層の低さ
日本の市長選挙というと50〜70歳の方が立候補するイメージですが、
今回の候補者たちを年齢別に見てみると、日本よりも年齢層が一回りほど若いように思います。
25〜30歳 1名
31〜40歳 2名
41〜50歳 5名
51〜60歳 5名
61〜68歳 1名
理由としては、
立候補の年齢制限があること(市長選のブログ記事第1回参照)が大きいと思います。
経験豊富で人脈も多くある高齢の候補者が少ないほど、若い人の当選の確率は高まります。
若い人の立候補へのモチベーションにもつながるのかもしれません(^-^)
・高学歴
ドイツの政治家には博士号取得者が多いことで知られています。
メルケル首相も理学博士です。
日本で、博士号まで取得している政治家は国会議員でもそれほど多くはありません。
政治家に学歴が重要というわけではありませんが、国の首都でもない市長選に博士が3人も立候補するというのは、やはりすごいことだと思います!
・他の都市で市長をしている
これがドイツで当たり前のことなのかはわかりません(^^;)
しかし今回の場合は市長経験者は2人いて、どちらの候補者もシュトゥットガルト出身です。
市長任期が8年と長いので、慣れ親しんだ地元で市長になりたくても、すぐに立候補できないのが現実です。
例えば、これは私の推測ですが…
第1回の記事でご紹介した30歳のSchreierさんは、前回のシュトゥットガルト市長選の時点ではまだ22歳で、被選挙権年齢に達していません。
そのため、彼は学生時代を過ごしたコンスタンツ市に近いテンゲン市で、市長の経験を積んでいたのかもしれません(^ ^)
・政策の特徴
1、電車の無料化、
2、住居を増やして家賃を下げる、
3、渋滞の解消、
4、行政機関や教育のデジタル化、
5、環境保護
この5つは、多くの候補者がマニュフェストに掲げています。
4つ目までは、シュトゥットガルト市の課題ですが(詳細は第2〜4回の記事をお読みください)、
環境保護政策はドイツ政治の基本!
ほぼ全ての立候補者が、これをマニュフェストの一つの柱としています。
むしろ環境政策を取り入れないと、当選は不可能と言っても過言ではありません!笑
政治家だけでなく、市民の意識の高さを感じます。
しかし、シュトゥットガルトはベンツやポルシェなどの自動車産業で栄えている都市。
環境保護や渋滞解消のために自動車利用を減らす政策もありましたが、どこまで市民に受け入れてもらえるかが気になります(゚o゚;;
また、もう一つドイツ全体の課題である難民政策を掲げてる候補が少ないことは意外でした。
そして、日本の政治家がよくマニュフェストに挙げている医療、介護、子ども、教育に関する政策はほとんど見られませんでした。
大学まで学費が無料だったり、病院で無料で高度な治療が受けられるなど、社会福祉制度が整っているドイツの特徴ですね(^ ^)
・市長だからこそ無所属
今回の選挙では、8名の候補者が政党無所属です。
日本でも市区町村長選挙では無所属で立候補する方は多いですが、政党から「推薦」という形で支援を受けている場合も多いです。
市長だからこそ完全無所属であることにこだわり、クリーンな政治を目指しているようです。
・選挙ポスター
これまで候補者紹介と一緒に選挙ポスターの写真を貼ってきましたが、
日本でイメージする選挙ポスターよりも爽やかだなと感じた方は多いかもしれません。
私も初めてドイツで見たときは、選挙だと気づきませんでした。笑
街中で撮影したような背景が特徴的。
しかし爽やかさを出すためか、多くのポスターが青、白を基調としていて、似たようなデザインになってしまっているのがちょっと残念ですね(^^;)
また、メインに写る候補者が若いというのも綺麗に見えるポイントかもしれません(^ ^)
いかがでしたか?
日本との違いがたくさんあってとても興味深かったです。
今回はこちらのページを参考にしています(ドイツ語)
・Landeszentrale für politische Bildung(州立政治教育センター)
・Stuttgart(シュトゥットガルト市)
その他、各候補者のHP、SNSなどを参考にしています。
読んでいただきありがとうございました!
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